ROLLING DUB TRIO(ローリング ダブ トリオ)SPIDER(スパイダー)レザー スリッポン シューズ 本革 革靴 カーフレザー 日本製 ユニセックス

弱点を克服した唯一無二のスリッポン

僕たちはショップでありながら、別注商品やオリジナル商品の企画や開発も行っている。
だから商品を選定するときには、使われているパーツの形状やデザインの年代、素材の加工や出どころまで細かく見てしまう。
そうすると、極まれにその全てに理由を持つモノに出会うことがある。
それがローリングダブトリオだ。

このスパイダーを最初に見た瞬間、釘付けになってしまった。
華奢なフォルムに縦横無尽に走る3本のステッチワーク。
内側に見えるブルーのテープ。
もちろん単なるデザインでは無かった。

そもそもスリッポンシューズはフィッティングが難しいのが弱点。
フィッティングを良くするためには履き口を狭くし、甲を低く設計しなくてはならない。
でも、そうすると足へ負担をかけてしまう場合がある。
レディース靴のパンプスが良い例だ。
そんなスリッポンの弱点を解決するためデザインされたのがこのスパイダー。
一枚革で仕立てられたスリッポンで履き心地と耐久性を両立するために行った工夫は、必要最低限の伸び止加工。
履く側の僕たちからすると、たったそれだけ？と思うかもしれないが、そこにデザイナーはじめ職人たちの技術と目には見えないプライドが感じられる。
一枚革のスリッポンに3本の伸び止テープを使ことにより、型崩れを防止し、さらにリラックスした履き心地を実現。
そのおかげでスリッポンの弱点を克服し、華奢なフォルムなのに履き心地、耐久性を備えたこのスパイダーが誕生したのだ。

使用したレザーはカーフレザー。
キメ細かく滑らかな表面感で、程よい艶感。
この繊細で柔らかな革質は足にも優しい。
表に出ているステッチはあまり目立たないが、レザーの経年変化とともにどのような表情になるか楽しみで仕方ない。

モノの価値は様々だ。
人によって感じ方も違う。
でもこのブーツの価値は限りなく普遍的だ。
例えば、博物館に展示されていても、高級メゾンに展示されていても、ワークブーツとして展示されていても。
その売り場や環境にとらわれず等しく価値を感じることができる数少ない靴であるといえる。
存分に履き込んで、存分に楽しみたい一足だ。