抄訳でないそのままの古典というと、児童文学であっても、どんなに難しい語彙を使っているのだろうかと先入観を持つかもしれません。ところが、いざ開いてみると、使われている単語は意外にシンプルです。
また、このシリーズが持つ素晴らしい特色は、巻末に児童教育専門家による、読者への15の「質問」を収録していること。充実した読書“後”体験へといざなってくれます。
道徳などにも関わる深い問いかけは、ハッとさせられ、多くの気づきや会話につながっていく良質なものです。
時代を超えて世界中で愛され続けてきた児童文学の古典傑作の数々が、名作にふさわしいクラシカルな装丁で登場。
抄訳でない全訳ですが、児童文学であるため、使われている単語は意外とシンプル。長きに渡って人々の心をとらえ続けて来た古典作品には、歴史に名を残す文豪たちによる、深い人間洞察や活き活きとした心情描写、驚くような物語展開、さまざまなしかけがあります。
また、世界中で読み継がれてきたことから、世界で広く共有される教養ともいえます。
古典を英語で読むことは、きっと心のどこかに残り続ける特別な読書体験となるでしょう。
巻末に、児童教育専門家による15の質問を収録。
それぞれの質問を考え、語り合うことで、物語に関する新たな気づきや感動が生まれ、読書体験をさらに深めます。
また、表紙と挿絵を描いているScott McKowenは、シェイクスピアなど演劇関係のビジュアルデザインを多く手がけており、時代考証をふまえた衣装描写など、歴史的背景やキャラクタ―へのリサーチに基づいた優れた作品で知られています。細部まで考え抜かれた重厚なイラストは、本シリーズの魅力のひとつ。
作品世界への想像の扉を開ける手助けとなっています。
▼ 英語レベル 中学生上級〜大人向け
両親が相次いで亡くなり、使用人たちも去ってしまった孤独な少女メアリー。荒れた屋敷に住むおじに引き取られますが、ここでも孤独なまま。そんな時、屋敷の庭に封鎖された花園があるのをみつけたメアリーは、荒れ果てた花園をよみがえらせようと奮闘します。またその頃、おじには、メアリーには秘密にしていた息子がいることがわかり...。
1911年初版の、バーネットによるロングセラー名作童話
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クラシックスタートシリーズ『秘密の花園』